少年事件

「少年事件(しょうねんじけん)」とは、20歳に満たない者についての刑事事件のことです。
(ここでいう「少年」とは男子・女子という性別とは関係なく、女子であっても「少年」といいます。)

通常の刑事事件では、裁判所は、犯罪を犯した疑いのある人が実際に犯罪を行ったかどうかを明らかにして、犯罪を行っていれば、それに応じた刑罰を科します。

これに対して、少年の刑事事件は、少年法が適用され、特別な措置が講じられます。
その目的は「少年の健全な育成を期し、非行のある少年に対して性格の矯正及び環境の調整に関する保護処分を行う」ことです(少年法1条)。
単に罰するのではなく、できるだけ更生に繋がる措置を行おうという制度といえます。

少年事件の手続は、家庭裁判所における審判という形で行われます。
家庭裁判所に事件が送られた後は、身柄が釈放されなければ少年鑑別所に移されて、そこで性格や環境の調査などが行われます。
家庭裁判所の審判は非公開であり、少年が行った非行の内容や少年の抱える問題点に応じて、保護観察、少年院送致、不処分などの適切な処分が行われます。

世間では、鑑別所・少年院などについて、かなり誤解があるようですが、少年の場合、
 事件発生
⇒疑いがある少年の逮捕・勾留(逮捕されないこともあります)
⇒鑑別所送致(逮捕・勾留されていなければ、在宅のままのこともあります)
⇒家庭裁判所の審判
⇒審判の結果が少年院送致であれば、少年院へ
(保護観察であれば、家に戻って、保護観察所の指導を受ける)
という流れになります。

家庭裁判所の審判の前は、成人事件の被疑者・被告人と同様に、少年が非行を行ったかどうかも確定されていません。
鑑別所は、性格や環境の調査などを行うために送られるところであり、非行を行った少年を罰するために入れるところではありません。
家庭裁判所で、非行を行ったと判断され、その更生のためには少年院での矯正教育を行う必要があると判断された場合、審判の結果として送られるが少年院です。

民法上の成年年齢が20歳から18歳に引き下げられることに伴い、少年法も改正され、2022年4月1日から施行されています。

少年法の適用年齢も18歳未満に引き下げるべきではないかという議論もありましたが、最終的には20歳に満たない者を少年法の対象とすることは変わりませんでした。
しかし、18歳および19歳の少年は「特定少年(とくていしょうねん)」として、18歳未満の少年とは取り扱われ方が大きく変わることとなりました。
全体としては、これまでに比べて処分の基準や内容が厳しくなったといえます。