弁護士に依頼するメリット,デメリットは?

法的問題が発生した場合,ご自分で相手と交渉することも,裁判を行うこともできます。

では,弁護士に事件処理を依頼するメリットは何でしょうか。
また,依頼するデメリットはあるのでしょうか。

弁護士に依頼するメリット

  1. 依頼者の方にとって,最も有利な解決ができる
  2. 依頼者の方の負担,手間を軽減できる

弁護士に依頼するメリットは,大きく分ければ上記2つになります。

依頼者の方にとって,最も有利な解決ができる

法的問題が発生した場合,どのように解決できるのか,どのような手段を取れるのかでさえ,分からないことがほとんどです。

弁護士に依頼すれば,弁護士が依頼者の方の希望を聞き取り,解決の方向性,取れる手段を一緒に考えてくれます。
相手との交渉や裁判においても,依頼者の方の言い分を踏まえて,弁護士が適切な主張を行うので,最終的に最も有利な解決を得ることができます。

依頼者の方の負担,手間を軽減できる

法的問題を自分で解決しようとすれば,非常に時間・手間がかかります。
自分で相手と交渉しようとすれば,何度も連絡を取り,時間をかける必要があります。
また,裁判を起こしても,毎回,裁判所へ自分で行く必要があります。

しかし,弁護士に依頼すれば,相手との交渉も裁判も全て弁護士に任せることができます。
裁判等で提出する書面も,依頼者の方から聞き取りをして,弁護士が作成するので,依頼者の方は,準備の手間・時間を大幅に軽減することができます。

弁護士に依頼するデメリット

  1. 費用がかかること

弁護士に依頼するデメリットは,弁護士費用がかかることに尽きると思います。

弁護士に事件処理を依頼した場合には,弁護士費用をご負担いただくことになります。
医療費における健康保険のような仕組みがないので(医療費なら通常は3割負担ですみます),弁護士に依頼する場合には,依頼者の方が費用の全額を負担することになります。
しかも,法律相談なら相談料数千円ですみますが,事件処理を依頼するとなれば,少なくとも10万円程度の費用はかかってしまいます。
(医療費との比較でいえば,法律相談は病院に1回行くようなもので,弁護士に事件処理を依頼することは長期間の通院・入院のようなものです。)

したがって,依頼者の経済的利益が少額の事件,例えば,3万円を貸したけど返してくれないという場合には,弁護士に依頼して3万円に加えて利息・遅延損害金まで返してもらえたとしても,弁護士費用が経済的利益を上回ります。
そのため,経済的な面から見れば,弁護士に依頼するメリットはないことになります。

当事務所では,経済的利益と弁護士費用との比較から,依頼者にとって経済的メリットがあまりない場合には,弁護士に依頼することはお勧めせず,ご自分で解決する方法をできる限りアドバイスするようにしています。