「保釈(ほしゃく)」とは,裁判所の定める保証金の納付等を条件として,勾留されている被告人の身柄を解放する制度です

ポイントとしては,

  • 「被告人」の勾留に関する制度であり,被疑者段階での勾留には保釈という制度はありません
  • 保釈保証金を納付して,逃亡したら保証金を取り上げる(「没取(ぼっしゅ)」といいます)という制裁で威嚇して逃亡を防止する制度なので,保釈保証金が必要です。
    ちなみに保釈保証金は,最低でも100万円程度は必要で,しかも一括で支払う必要があります(納付してはじめて身柄が解放されます)。
  • 裁判所は,保釈に関する決定をする前に検察官の意見を聴く必要があります(刑事訴訟法92条1項)。
    検察官は,身柄拘束の必要性があるとして勾留請求しているので,多くの場合,保釈に反対する意見を述べてきます。
  • 有罪判決を受けたとしても,逃亡したり,呼び出しに出頭しないということがなければ,判決後に保釈保証金は全額返してもらえます
    (保釈と有罪・無罪は関係ありません。)

以前は,保釈はなかなか認められなかったのですが,最近は少し保釈が認められる割合が増えています
平成15年の保釈率(保釈請求されたうちで保釈が許可された割合)は11%台だったのが,平成26年には24%を超えています(司法統計によれば)。

4分の1が認められているというと多いようですが,保釈請求した人の4分の1というだけであり,勾留されている多くの被告人は,そもそも保釈が許可される見込みがない,保釈保証金を用意できる見込みがないなどの理由で,保釈請求自体をしていません。
保釈の可能性があると考えて,保釈保証金も用意して請求した人の4分の1しか保釈されない(4分の3は保釈が認められない)のですから,まだまだ低すぎるというのが弁護士としての感想です